おせちには祝い箸を使うのはなぜ?
おせちを食べる時には祝い箸を使います。
祝い箸とは、両端が細くなっている箸のことで「両口箸」などと呼ばれることもあります。
箸の両端が細くなっているのには、片方は人が使う為、もう片方は神様が使う為という意味があります。
ようするに「神人共食」を意味しています。
両端が細くなっていると、つい反対側を取り箸として使いたくなってしまうかもしれませんがこれはタブーです。
もちろん途中から逆に持って食事をするのもいけません。
片方は神様が使うという意味があるので、この意味をしっかりと覚えておけば反対側を使おうという気持ちにはならないでしょう。
■祝い箸の由来
「祝い箸」は、両方の先端が細くなっていて、「両口箸」とも呼ばれます。それは、一方は神様用、もう一方を人が使うためで、”神人共食”を意味しています。おせち料理は年神様へお供えし、それを下げていただくもの。新年を祝い、1年の恩恵を授かる意味から年神様と食事を共にするわけです。
両方とも使えるからといって、ひっくり返して取り箸にしたりするのはタブーです。
その大事な箸がお祝いの席で折れたりするのを忌み嫌うため、丈夫で折れにくい柳の木が使われています。また、柳は水で清められた神聖な木とされ、春一番に芽吹くおめでたい木とされています。そのため「柳箸」ともいわれ、縁起良く「家内喜」と書くこともあります。
また、「俵箸」と呼ばれるのは、五穀豊穣を願って米俵を模し、中ほどが太めにできているから。また、「はらみ箸」と呼んで子孫繁栄を表したり、「太箸(たいばし)」と呼ばれることもあります。
■祝い箸の使い方
お正月の祝い箸は、大晦日に家長が家族の名前をそれぞれの箸袋に記入し、箸を入れて神棚に供えておくのが習わしです。その箸を元旦に使ったら、自分で清めて(洗って)、松の内(1月7日まで)は同じ箸を使います。
美しい箸袋に入った祝い箸もいろいろ市販されていますし、和紙や千代紙などを使って箸袋を自分で手作りしても楽しそうです。